キシラモンは、1926年にドイツで研究されいろいろな誠みがなされました。
1928年「キシラモン」の第1号が誕生いたしました。
ヨーロッパ各国の政府は、競って国が誇る歴史的、文化的建造物の保存にキシラモンを採用しました。
ベルサイユ宮殿・バイキング時代の北欧の船・ライン川に沿って建つ多くの中世期の城など、私たちがヨーロッパ旅行で訪れるところは、必ずといってよいほどキシラモン処理されています。
日本では、1965年以降財団法人文化財建造物保存技術協会が、キシラモンに注目し、国宝・重文の建物の改修保存工事言うと、キシラモンが使われるようになりました。
中尊寺金色堂、東大寺・法隆寺などが、キシラモン使用文化財の第一号です。
現在キシラモンは,50数年の使用実績があり、広く各国で使用され木材・木材製品の有効利用に役立っています。
以下に示すものが新薬剤として候補に上がっているものです。
●アルプ (財)文化財虫害研究所認定 認定番号15号(虫、菌)
●アイオガード (財)文化財虫害研究所認定薬剤 認定番号20号(虫、菌)
●エキヒュームS (財)文化財虫害研究所認定 認定番号16号(虫、菌)
●オキシヒュームNF (財)文化財虫害研究所認定薬剤申請中
<各薬剤性質及び特徴の比較>
以下に従来使用している薬剤「エキボン」と新薬剤の性質の比較を表に示す。
<各薬剤 使用条件の比較>
以下に燻蒸の際の使用条件を従来の薬剤「エキボン」と比較し表に示す。
[殺虫条件]
[殺菌条件]
以上のように各薬剤の性質等をまとめてみたが、どの薬剤も従来の燻蒸剤「エキボン」と比較すると、投薬量・燻蒸時間ともに多く必要となる。
<各薬剤の毒性の比較>
以下に各薬剤の毒性を示す。
<参考資料>
「アルプ」資料・・・エア・ウォーター株式会社
「アイオガード」資料・・・日宝化学株式会社
「エキヒュームS・オキシヒュームNF」資料 液化炭酸株式会社
文化財の酸化プロピレンによる燻蒸法
文化財の虫菌害 No.40 15−21・・・(財)文化財虫害研究所
酸化エチレン製剤の文化財くん蒸への利用について
文化財における燻蒸とヨウ化メチルについて
文化財の虫菌害 No.41 3−13 14−21・・・(財)文化財虫害研究所